韓国流手打ちうどん「カルグクス」が美味しいお店まとめ

辛いものが苦手な人でも食べやすい！韓国の麺料理・カルグクスはご存じですか。カルグクスは韓国流の手打ちうどんのことで、もちもちとした麺とダシの効いたスープが魅力。日本人にもとても人気がある韓国料理の一つです。

今回は韓国・ソウルで美味しいカルグクスが食べられるお店をご紹介していきます。定番の海産物のカルグクスから、地方でよく食べられる醬カルグクス、小豆カルグクスなどの名店まで幅広いお店をピックアップ。お店ごとのカルグクスの特徴や店舗情報をまとめてお伝えします。

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カルグクスとは

「カルグクス」とは、平たい麺を使った温かい韓国の麺料理です。この名前は、「包丁」を意味する韓国語「カル」と「麺」を意味する「ククス」に由来し、文字通り包丁で麺を切って作られることからきています。シンプルであっさりしたスープが特徴で、辛いものが苦手な人や子どもでも楽しめます。

韓国では、軽食を提供する粉食店や麺料理専門店でよく見かけられ、特に南大門市場内の「カルグクス横丁」が有名です。多くの専門店では、店内で手打ちされた麺を使用し、「ソンカルグクス」として知られています。また、カルグクスと似た料理であるスジェビを一緒に提供する店も多く、カルグクスとスジェビを合わせた「カルジェビ」というメニューがオーダーできるお店もあります。

カルグクスの種類

カルグクスは具やダシが家庭や地方によって異なります。特に有名なのは以下のようなカルグクスです。

• あさりカルグクス
• 海鮮カルグクス
• 鶏肉カルグクス
• 醬カルグクス
• 小豆カルグクス

それぞれどんな具材とスープのカルグクスなのかご紹介します。

あさりカルグクス

あさりのカルグクスは韓国語で「バジラッカルグクス」と呼ばれます。あさりのダシが効いたほっこり優しい味わい。澄んだスープが特徴で、具材はアサリの他、朝鮮ズッキーニ、にんじんなどの野菜も入っています。

海鮮カルグクス

あさり以外にも海産物をたくさん入れた海鮮カルグクスは「へムルカルグクス」といいます。牡蠣やエビなど海の幸のダシが出たスープはすっきりとしつつも深い味わい。海の近くのお店でよく提供されているカルグクスです。

鶏肉カルグクス

鶏の骨とお肉を煮込んで作るカルグクスは「タッカルグクス」といいます。鶏の旨味がぎゅっと凝縮されたスープが特徴。鍋料理のように提供されることもあり、煮込むほどにとろみが出て濃いスープになります。

醬カルグクス

江原道（カンウォンド）の名物として有名な「醤（ジャンカルグクス）」。韓国味噌とコチュジャンをベースとした辛いスープが特徴です。ニンニクや唐辛子も入っており、体の芯からあたたまる冬にぴったりなカルグクスです。

小豆カルグクス

小豆を使ったお汁粉のようなカルグクスを「パッカルグクス」といいます。もともとは全羅南道の料理でしたが、全国へと広まり、今では冬至に食べる食べ物として有名です。自分で塩や砂糖を足して、好みの味に整えてからいただきます。

韓国・ソウルのカルグクスが美味しいお店

韓国・ソウルにあるカルグクスの名店をご紹介します。地元の人にはもちろん、観光客にも人気のお店ばかり。それぞれのカルグクスの特徴と店舗情報をまとめてみました。

巨済食堂

「巨済食堂」は、ソウルの有名な「南大門市場」内に位置する人気の韓国食堂です。この店は、テレビ番組で紹介されるほどの知名度を持ち、特に美容家兼タレントのIKKOによって推薦されたことで日本でも有名になりました。

ここのカルグクスはカタクチイワシを基本に昆布、ネギ、大根、唐辛子などを加え、数時間かけて煮込んだスープが特徴。スープも具材もシンプルですが深みのある味わいが魅力です。こちらのお店ではカルグクスを注文するとミニ冷麺がついてきます。市場ならではの太っ腹なサービスも「巨済食堂」の魅力です。

サランバンカルグクス

「サランバンカルグクス」は、1968年に開業した忠武路エリアにあるカルグクスと鶏の水炊き専門店。映画業界の著名人に長年愛されてきた昔ながらのお店です。

こちらのカルグクスは、カタクチイワシで24時間煮込んだダシを使ったスープを使用。麺は毎日特注で工場から仕入れられ、独特の弾力とコシ、なめらかさが特徴です。トッピングには唐辛子の粉、ネギ、油揚げ、ゴマ、ヨモギなどが添えられ、特にヨモギの香りが食欲を刺激します。手作りの白菜キムチと一緒にいただくと絶品です。

チャニャンチッ

「チャニャンチッ」は、2017年からミシュランガイド・ソウルに３年連続で掲載されているカルグクスの名店。仁寺洞に近い益善洞の路地裏で営業しており、毎日多くの人々が行列を作ります。カルグクスのスープのベースは煮干し、昆布、長ネギ、大根から取ったダシで、アサリ、ムール貝、シロボヤを加えて深い味わいを出しています。この店の麺は、店主が長年の経験に基づき水の量や寝かせる時間を日々調整しており、ツルツルとした表面とのどごしの良さ、弾力が特徴です。

そのままで食べてももちろん美味しいですが、辛いものが得意な人は、卓上にある粉唐辛子や青陽唐辛子の自家製調味料を加えて食べるのもおすすめです。

明洞餃子

「明洞餃子」は、観光客で賑わう明洞に位置する1966年創業の歴史あるお店です。看板メニューであるカルグクスは、鶏ベースで長時間煮込まれた濃厚なスープが特徴で、自家製麺との相性が抜群です。このスープは忠清道の名物「ヌルングクス」の影響を受け、麺と一緒に煮込まれることでややトロリとした食感を持っています。具材にはエホバッ（韓国カボチャ）、鶏ミンチ、ワンタンが使用され、ボリュームも満点。テーブル上にある醤油ベースの薬味や付け合せのキムチを加えることで、味の変化を楽しむこともできます。

「ミシュランガイド2017～2023」にも連続掲載され人気を更新し続けている名店。近くには2号店も展開しています。

ヘソンカルグクス

「ヘソンカルカルグクス」は、1960年代後半の韓国にて、コメ不足の中で粉食を奨励する動きの中で創業した麺料理専門店。メニューはカルグクスのみというシンプルながらも、創業以来変わらぬ味を守り続けており、リピーターの多い人気店です。こちらのカルグクスは、小イワシベースと鶏肉ベースの２種類のスープがあり、店員が注文時にどちらにするかを聞いてくれます。小イワシベースのスープはさっぱりした味わいに不思議な香ばしさがあり、後を引く美味しさです。タッカルグクスは鶏肉がたっぷり入っており、丁寧に調理されたため脂っぽさは感じられません。スープには適度なとろみがあり、麺とよく絡みます。

ジャンカルグクス・ポッサム

「ジャンカルグクス・ポッサム」は、江原道の伝統を受け継いだ味噌スープをベースにしたカルグクス専門店です。こじんまりとしたこの店は夫婦で経営されており、会社員や学生など幅広い層から支持を受けています。店の看板メニューである「ジャンカルグクス」は、韓国味噌を長時間煮込んで作られたとろみのあるスープが特徴で、その香りが食欲をそそります。スープは風味豊かでありながら濃すぎない味わいで、食べやすさが魅力です。麺はほどよい弾力とコシが楽しめます。スジェビ（すいとん）や野菜もたっぷり入っており、ボリュームも満点です。また、アサリがふんだんに入った「パジラッカルグクス」もあり、辛いものが苦手な方にはそちらもおすすめです。

新堂洞 泉パッジュク

東大門の隣の新堂洞にある「新堂洞 泉パッチュッ」は、手作り小豆粥と小豆カルグクスの２つのメニューを提供するお店です。カルグクスは、幅広で若干厚みのあるもちもちとした麺が特徴で、熱々のあずきスープと組み合わせて楽しむことができます。この小豆カルグクスは、水分量が多めで量もたっぷりとしており、食事としても満足感があります。

材料一つ一つを手作りすることにこだわっているお店で、スープはもちろん、カルグクスの麺、付け合わせのキムチなどもすべて手作り。手作りならではの素朴であたたかみのあるカルグクスをいただけます。

韓国流手打ちうどん「カルグクス」まとめ

今回は韓国の手打ち麺・カルグクスが美味しいお店をご紹介しました。辛さのないカルグクスも多いため、辛いものが苦手な方や胃を少し労わりたい方にもぴったりなメニュー。一人前から注文ができるので1人での旅行にもおすすめな韓国料理です。

今回ご紹介したお店は観光でもアクセスしやすいお店ばかりですので、是非お店選びの参考にしてみてください。