韓国旅行は危ない？安全に旅行するために気をつけたいこと

渡航制限も緩和され、また以前と同じように海外旅行が楽しめるようになった今。韓国へ旅行する人が急増しているのはご存じですか。
飛行機で2時間弱と、国内旅行感覚で行ける韓国。日本と同じような文化を持つため海外旅行初心者の方も挑戦しやすい国の一つです。

しかし、その一方で一部では韓国は危険との声を聞くことも。治安や犯罪発生率について不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は韓国での旅行の安全性と、快適でトラブルを避けるための注意点について深掘りしていきます。安全に旅行するために気をつけることについても詳しく解説するので、韓国旅行を予定している方、検討されている方は是非参考にしてみてください。

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韓国の治安は？犯罪発生率は？

韓国旅行の注意点

欧米や東南アジアといった国々と比べると、社会が安定しており、安全性が高い国である韓国。外務省の「海外安全ホームページ」によると2023年6月時点では、韓国で危険情報が出ている場所はありません。

では、日本と比べた場合の韓国の治安、そして犯罪発生率はどうなのでしょうか。詳しくみていきましょう。

治安は比較的安定している

韓国の全般的な治安状況は比較的安定しています。主要都市の一般的な観光地、ショッピングエリア、交通ハブなどは日本と大差なく、昼夜を問わず人々が行き交う活気ある場所です。警察の存在も頻繁に確認でき、特に観光地には観光警察も配置されています。

ただ、一部エリアは特に夜になると治安がよくないとされることも。飲み屋街、ホテル街などは男性でも夜遅くに一人で通るのは危険なので、できるだけ避けるようにしましょう。

犯罪発生率は日本より高い

犯罪は国ごとに規定が違うため同じ方式で集計するのが難しいのですが、2018年時点で韓国の年間犯罪発生件数は1,580,751件（警察庁警察庁犯罪統計）と記録されています。一方で日本の年間犯罪発生件数は、817,338件（警察庁警察白書）であり、この数字だけを見ると韓国の犯罪発生率は日本の2倍であるといえます。

先ほどご紹介したように治安が比較的良い国ではあるものの、日本と比較すると犯罪が多く発生しており、トラブルに巻き込まれる危険性が高いといえます。

韓国で多い犯罪は？

上記でご紹介した通り、日本と比べると犯罪発生率が高い傾向にある韓国。では、韓国ではどのような犯罪が多いのでしょうか。
日本人が特に巻き込まれやすい韓国での犯罪は以下の通りです。

スリ・置き引き
ぼったくり
わいせつ行為
詐欺

それぞれについて詳しくご紹介します。

スリ・置き引き

スリや置き引きは観光地や混雑した公共交通機関で起こりやすい犯罪です。スリは、特に混雑した場所で不意を突かれやすいため、手荷物は前に抱える、貴重品は内ポケットに入れるなど、注意深く管理しましょう。また、公共の場所での置き引きも注意が必要です。カフェやレストランでバッグを椅子の背もたれに掛けたり、財布やスマートフォンをテーブルに置きっぱなしにしたりするのは避けましょう。

ぼったくり

韓国のタクシー

ぼったくりは観光地の飲食店やバーなどで起こりやすいです。韓国語がわからない外国人観光客がターゲットになることが多く、特に韓国旅行で注意したい犯罪行為です。
明確な料金表を示す店を選ぶ、注文前に料金を確認する、などの基本的な対策が有効です。不明確な料金設定の店や、強引な勧誘がある店は避けましょう。

また、タクシーでのぼったくり被害もあります。タクシーでのぼったくりが心配な方は事前に決済ができるKAKAOタクシーをアプリで呼んだり、模範タクシーを利用するなどの対策を行うと安心でしょう。

わいせつ行為

韓国での犯罪

残念ながら、一部の地域や状況下でわいせつ行為を受ける可能性もあります。特に深夜の娯楽街などは注意が必要です。常に周囲の様子に気をつけ、人目の少ない場所を避ける、信頼できる仲間と行動するなど、安全対策を怠らないようにしましょう。

また、地下鉄のわいせつ行為は韓国でも社会問題となっています。混雑した車内やプラットフォーム、人目が届きにくい離れた場所にあるトイレなどで多くの被害が報告されています。男性も誤解を招かないよう、吊り革を両手で持つ、混雑した中ではスマートフォンを触らないなどの対策をするようにしましょう。

詐欺

長期で滞在する際に気をつけなければならないのが詐欺被害です。滞在先の契約内容が異なったり、未知のサービスや商品を売りつける際の高額な勧誘など、言葉がわからない外国人をターゲットにした詐欺もあります。

何かを契約したり、大きな買い物をする際は書類をしっかり確認し、本当に信頼できる会社か必ず調べるようにしましょう。言葉の面で不安な場合は韓国人の知り合いに同席してもらうなども有効な対策となります。

安全に韓国旅行するために

せっかくの旅行ですから、安全に楽しい時間を過ごしたいもの。韓国旅行でトラブルや犯罪に巻き込まれないために注意しておきたいことや、やっておきたい対策をご紹介します。

深夜の一人歩きに注意

昼間は治安が良いエリアも、深夜は雰囲気が一転してしまうことも。どのエリアにおいても深夜の一人歩きは十分に注意し、どうしても夜に出歩かなければならない場合は友人などグループで行動するようにしましょう。

韓国で特に深夜に注意したいのは居酒屋やバー、クラブなどがある通りです。泥酔した人も多く、予期せぬトラブルに巻き込まれてしまう可能性が高まります。危険な雰囲気を感じたらいち早くその場から離れるようにしましょう。

ひと気のない場所は避ける

昼間でも気をつけたいのがひと気のない閑散とした場所です。人の目が及びにくい場所は犯罪者にとっては目撃者がいない状況を作り出しやすく、また被害者が助けを呼ぶのも難しくなるためです。特に注意したいのは、地下連絡道やトンネル、人のいない公園、裏通りなどです。

安全な旅行にするためには、できるだけ人の多い場所を選び、不必要に人気のない場所には立ち入らないことが大切です。また、何らかの事情で人気のない場所を訪れる必要がある場合には、事前に周囲の状況を確認し、できるだけ友人など信頼できる人と一緒に行動することをおすすめします。

日本大使館周辺のデモに近づかない

大使館前の慰安婦

韓国では政治に関する抗議などで頻繁にデモが行われています。多くのデモは事前に警察に届け出たもので、安全を確保した上で行われるものなのですが、日本大使館周辺でのデモは日本と韓国の関係に関するものが多く、日本人にとってはあまり良い気がする内容ではないことがほとんどです。衝突したり危害を加えられるようなことはめったにありませんが、反日感情を持った韓国人が多く集まっていることもあり、デモがある日はむやみに近づかないのがベターです。

いつデモが行われるかについては日本大使館のホームページで確認することができます。旅行の日程が決まったら念の為チェックしておくと安心でしょう。

現金をたくさん持ち歩かない

旅行中に現金を大量に持ち歩くことは、スリや盗みのリスクを増大させる行為となります。盗まれるリスクだけでなく、落として無くしてしまう可能性もあります。韓国はカード決済が非常に進んでいる国であり、レストラン、カフェ、ショッピングセンター、タクシーなど、ほとんどの場所でクレジットカードやデビットカードが利用可能です。そのため、大量の現金を持ち歩く必要性はありません。

必要な現金はあらかじめ見積もっておき、その日に使う分だけ持ち歩くのが良いでしょう。また、大きな買い物を予定している場合などは、その都度引き出すか、カードで支払うことを検討しましょう。

海外旅行保険に加入する

旅行先での思わぬトラブルに備えるため、海外旅行保険への加入は大切なステップの一つです。海外旅行保険は、急な病気やけがから盗難、旅行のキャンセルや遅延など、様々なリスクから保護してくれます。旅行中に何か問題が発生した場合でも、保険会社のサポートを受けられるため、安心して旅行を楽しむことができます。海外旅行保険には様々なプランがありますので、自分の旅行計画や健康状態に合ったものを選びましょう。

韓国旅行で危ない目に遭ったら…

韓国での旅行中、トラブルや犯罪などに巻き込まれてしまったらどのように助けを求めればよいのでしょうか。

まず最初に、犯罪や事故の被害に遭った場合、直ちに現地の警察に連絡しましょう。英語や韓国語が話せない場合でも、多言語対応の通報センターが設けられているので、必要な支援を受けることが可能です。また、被害の詳細を記録しておくことも重要です。時間が経つと記憶が薄れるため、早めに情報を整理しておくことをおすすめします。

次に、大使館や領事館への連絡も忘れずに。日本国大使館は日本国民の安全を守るために存在します。緊急事態では、大使館の支援を受けることができます。
さらに、盗難の場合は、信用カードや携帯電話の停止手続きも急いで行いましょう。これにより、さらなる損害を防ぐことができます。

また、旅行保険に加入している場合は、保険会社にも被害を報告することが重要です。保険会社は事故の手続きから治療のサポート、帰国の手配まで幅広くサポートしてくれます。

韓国人は日本が嫌い？

歴史的な問題や政治的な意見の違いから、時折「韓国人は日本が嫌い」という話を耳にするかもしれません。しかし、これは全体像を見るときに重要なことを忘れてしまっている結論です。もちろん、反日感情を持つ人はいますが、全ての韓国人が同一の意見を持っているわけではないということです。

確かに、政治や歴史についての一部の意見は、韓国と日本の間に摩擦を生んでいます。しかし、これは政府レベルや個々の政治的見解に過ぎず、これが全ての韓国人が日本を嫌っているという意味ではありません。実際、韓国人の中には日本の文化、食べ物、アニメ、ファッションなどを愛している人も多くいます。また、韓国に住む多くの人々は、日本からの旅行者に対して非常に親切です。

「韓国人は日本が嫌い」と一括りにするのではなく、「韓国人は個々に様々な意見や感情を持っている」と理解することが重要。何か問題が起こった時には、それが個々の行動であって、全ての韓国人が同じ行動をとるわけではないと考えるべきです。

旅行は新しい文化や人々を理解する素晴らしい機会です。相互理解とリスペクトを持つことで、韓国旅行をより楽しむことができるでしょう。