北朝鮮を見れる!DMZ(非武装地帯)とは?
韓国旅行の中でも、ほかではなかなか体験できないスポットとして注目されているのがDMZ(非武装地帯)です。世界で最も緊張感のある国境の一つとされる場所ですが、実は一般の観光客でも見学できるエリアがあり、北朝鮮を間近に望める展望台や人気の観光スポットもあります。
この記事では、DMZ(非武装地帯)とはどのような場所なのかをはじめ、見学できる4つのエリアの特徴や、北朝鮮が見えるスターバックス、見学時の持ち物や注意点まで詳しく解説します。これからDMZ観光を計画している方は、ぜひ参考にしてください。
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DMZ(非武装地帯)とは?

DMZ(非武装地帯)とは、「De-Militarized Zone」の略称で、韓国と北朝鮮を隔てる軍事境界線を挟み、南北それぞれ2km、合計4kmにわたって設けられた非武装地域のことです。
1950年に勃発した朝鮮戦争は1953年の休戦協定によって戦闘が停止し、その際に軍事境界線とDMZが設定されました。DMZ内では武器の配備や軍隊の駐屯、軍事施設の設置が禁止されており、現在も一般人の立ち入りは厳しく制限されています。
DMZは京畿道・坡州市から江原特別自治道の鉄原郡、楊口郡、高城郡まで、朝鮮半島を東西に横断するように広がっています。それぞれのエリアには、朝鮮半島の分断の歴史や現在の南北関係について学べる展望台や資料館などが点在しています。
また、北朝鮮が韓国へ侵入する目的で掘ったとされる「南侵トンネル(第1~4トンネル)」もDMZを代表する見どころです。現在は第1トンネルを除く第2~4トンネルが一般公開されており、実際に内部を見学しながら当時の歴史を学ぶことができます。
DMZ(非武装地帯)を見学できる4つのエリア

DMZ(非武装地帯)は立ち入りが厳しく制限されている地域ですが、一部のエリアではツアーに参加することで見学できます。それぞれのエリアには展望台や南侵トンネル、資料館などがあり、見学できる施設や体験できる内容は異なります。
ここでは、DMZ観光で訪れることができる「坡州(パジュ)」「鉄原(チョルウォン)」「楊口(ヤング)」「高城(コソン)」の4つのエリアについて、それぞれの特徴や見どころをご紹介します。
坡州(パジュ)エリア
坡州(パジュ)エリアは、ソウルから最もアクセスしやすいDMZ。ツアーに参加すれば半日ほどで主要スポットを巡ることができるため、初めてDMZを訪れる方にもおすすめです。
代表的な見どころの一つが「第3トンネル」です。1978年に発見された南侵トンネルで、入口まではトロッコ型のシャトルで移動します。地下約73mまで下り、軍事境界線から約200mの地点まで見学できるため、南北分断の現実を肌で感じられるスポットです。見学時にはヘルメットを着用します。
「都羅(トラ)展望台」は、DMZの韓国側境界線である南方限界線付近に位置する展望台です。晴れた日には望遠鏡を使って北朝鮮の開城(ケソン)の街並みや板門店方面を望むことができます。
また、「都羅山駅」は、将来的な南北鉄道の連結を見据えて建設された駅で、平壌まで約205km、開城までは約15kmという場所に位置しています。なお、2024年時点ではツアーでの見学は休止されています。
DMZの外にも立ち寄れるスポットがあります。ツアーの集合場所として利用されることが多い「臨津閣(イムジンガク)国民観光地」や、北朝鮮を望める「烏頭山(オドゥサン)統一展望台」は、事前申請なしで個人でも訪問できます。
なお、軍事境界線上にある共同警備区域(JSA)として知られる「板門店(パンムンジョム)」は、休戦協定が締結された歴史的な場所です。しかし、現在は立ち入りが制限されており、一般見学は休止されています。
鉄原(チョルウォン)エリア
鉄原(チョルウォン)エリアは、朝鮮戦争の激戦地として知られる場所で、DMZの歴史をより深く学びたい方におすすめのエリアです。ソウルから距離があるため見学には1日ほどかかりますが、その分見どころが充実しています。
代表的な見どころが「第2トンネル」です。1975年に発見された南侵トンネルで、全長は約3.5km、軍事境界線から南へ約1.1kmの地点まで延びています。1時間に約3万人の兵力を移動させることが可能だったとされており、当時の緊張した南北関係を物語る重要な史跡です。現在は鉄原郡と韓国軍の管理のもと、指定ツアーでのみ見学できます。
「鉄原平和展望台」も人気のスポットです。モノレールで丘の上まで移動すると、目の前には北朝鮮の山々が広がり、西側には朝鮮戦争の激戦地として知られる白馬高地を望めます。展望台1階の展示室では戦争や分断の歴史について学ぶことができ、展望とあわせて見学することで、この地域が歩んできた歴史をより深く理解できます。
そのほか、かつてソウル(旧・京城)と現在の北朝鮮・元山(ウォンサン)を結んでいた京元線の廃駅「月井里(ウォルチョンリ)駅」や、1946年にロシア建築様式で建てられた「朝鮮労働党舎」も見どころです。これらの歴史遺産からは、分断以前の鉄原が南北を結ぶ交通・物流の要衝だったことがうかがえます。
楊口(ヤング)エリア
楊口(ヤング)エリアは、朝鮮戦争の激戦地として知られるとともに、雄大な自然が広がる地域です。
「第4トンネル」は1990年に軍事境界線から約1.2km地点で発見された南侵トンネルで、全長は約2.1kmあります。1時間に約3万人が通行できる規模だったとされ、現在は軍事境界線から約100mの地点まで見学できます。
「乙支(ウルチ)展望台」は、軍事境界線から約1km、金剛山(クムガンサン)へ続く尾根に1988年に建てられた展望台です。天気が良ければ北朝鮮側の村や警備兵、農作業をする人々の姿が見えることもあり、南北の距離の近さを実感できます。
また、「楊口パンチボウル地区」も見逃せません。標高1,100m級の山々に囲まれた盆地で、その形がカクテルの「パンチ」を入れるボウルに似ていることから名付けられました。朝鮮戦争では激しい戦闘が繰り広げられた場所として知られ、現在は豊かな自然と歴史が共存するエリアとなっています。
高城(コソン)エリア
高城(コソン)エリアでDMZ関連の観光スポットとして訪れることができるのは、「高城統一展望台」です。束草(ソクチョ)から比較的アクセスしやすいため、束草観光とあわせて訪れる人も多くいます。ただし、公共交通機関の本数は少ないため、事前に移動手段やスケジュールを確認しておくと安心です。
高城統一展望台の最大の見どころは、北朝鮮にある朝鮮半島屈指の景勝地「金剛山(クムガンサン)」を望めることです。金剛山は古くから絶景で知られ、「金剛山も食後に見るもの(花より団子)」ということわざが残るほど、多くの人々に親しまれてきました。
天気が良い日には、海岸沿いに広がる奇岩群「海金剛(ヘグムガン)」まで見渡せることもあります。歴史や南北分断を感じるだけでなく、朝鮮半島を代表する美しい自然景観を楽しめる点が、高城エリアならではの魅力です。
北朝鮮が見えるスターバックスが話題!
近年、DMZ周辺の新たな観光スポットとして注目を集めているのが、「スターバックス金浦愛妓峰生態公園店」です。韓国・京畿道金浦(キムポ)市にある「愛妓峰(エギボン)平和生態公園」内に位置し、テラス席や窓際の席から北朝鮮の景色を眺められる珍しいスターバックスとして話題になっています。
店舗は軍事境界線から約1.4kmという場所にあり、天気が良ければ北朝鮮の村や田園風景を肉眼でも見ることができます。コーヒーを楽しみながら、朝鮮半島の分断を身近に感じられることから、国内外の観光客が多く訪れています。
ソウル市内からは車で約1時間30分でアクセスできますが、店舗は民間人出入統制区域内にあるため、入場時にはパスポートの提示が必要です。また、愛妓峰平和生態公園への入場は事前予約制となっています。
外国人が個人で予約手続きを行うのはやや難しいため、訪れる際はソウル発の現地オプショナルツアーを利用するのがおすすめです。移動や入場手続きをまとめて任せられるため、初めて訪れる方でも安心して観光を楽しめます。
DMZ(非武装地帯)見学の持ち物&注意点

DMZ(非武装地帯)は一般人の立ち入りが厳しく制限されているため、見学には事前の申請が必要です。韓国人・外国人を問わず身分証明書の提示が求められ、外国人はパスポートの持参が必須となります。パスポートを忘れるとツアーに参加できない場合があるため、出発前に必ず確認しておきましょう。
また、DMZ内の主要スポットは自由に見学できず、韓国政府認定のツアーに参加するのが一般的です。外国人向けにはソウル発着のガイド付きツアーが多く用意されており、移動や入場手続きも含まれているため、初めて訪れる方でも安心して参加できます。
服装に特別な決まりはありませんが、第2~4トンネルなどを見学する際は坂道や滑りやすい場所を歩くため、歩きやすい服装と運動靴がおすすめです。また、軍事施設では写真撮影が禁止されている場所もあるため、現地では必ずガイドの指示に従いましょう。
DMZまとめ
DMZ(非武装地帯)は、韓国と北朝鮮の分断の歴史や現在の情勢を学べる、韓国でも貴重な観光スポットです。坡州・鉄原・楊口・高城の4つのエリアでは、それぞれ異なる見どころがあり、北朝鮮を間近に感じられる展望台や南侵トンネルなどを見学できます。訪問には事前申請やツアー参加が必要な場合が多いため、ルールや注意点を確認して計画を立てることが大切です。韓国旅行の際は、歴史や平和について考えるきっかけとなるDMZを訪れてみてはいかがでしょうか。
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